■金属時評最新ニュース 週間速報版

■■金属時評■
  「レアメタル」と「レアアース」の素材から
「アプリケーション」までの最新ニュースを伝える金属時評!!

■創刊:昭和33年11月15日 
■発行日:毎月5日・15日・25日 B5版16頁 

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■株式会社金属時評
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■金属時評 週間速報版
*2022年
5月23日~(週間)
5月25日
日機装と古河産業、深紫外線LEDを活用した除菌ユニットを近鉄の新型一般車両内への搭載に向けて開発を開始

日機装株式会社(本社:東京都渋谷区、甲斐敏彦代表取締役社長)は古河産業株式会社の協力のもと、深紫外線LEDを活用した除菌ユニットを近畿日本鉄道株式会社の新型一般車両内への搭載に向けて開発を開始した。日機装は、この技術を活用した空間除菌消臭装置の販売を開始。医療機関をはじめ、教育関連施設、宿泊関連施設、ビジネス関連施設や個人住宅など、幅広い分野で利用されているが、新たに鉄道車両分野にも展開することになったもので、日機装と古河産業は、これまで培ってきた鉄道事業者とのリレーションを活かして鉄道向け深紫外線LEDユニットの開発をサポート、近畿日本鉄道の新型一般車両向け車両実装の開発に取り組む。

5月25日
チリ:Marcela Hernando鉱業大臣、国営リチウム会社設立に言及

地元メディアは、政府が国営リチウム会社を設立するという公約について、Marcela Hernando鉱業大臣が2022年末までに国営会社のビジネスモデルを確立したいと考えていると報じた。同大臣は「政府は、この会社が機関としてどのような役割を担うのか、年末までに事業を行うビジネスモデルに関する提案を期待している」と述べている。また、同大臣は、国がこの国営会社の主要株主ではあるが、民間資本の参入に対しオープンであること、さらに政府が推進する野心的な税制改革の一環として、リチウムに鉱業ロイヤルティを適用する計画はないと述べている。JOGMECが伝えた。

5月25日
AWSと高エネ研、「GoToCloud」プラットフォームの構築と連携を強化、日本のアカデミアにおける研究DXを加速

●ポイント
*日本の創薬を支えるタンパク質の構造解析をAWSのクラウドで構築した「GoToCloud」プラットフォームを利用して7倍高速化、60%の管理コスト削減を実現、さらに85%の削減を目指す
*AWSは日本で300万人以上が利用する学術情報ネットワーク(SINET6)に、AWS Direct Connectを利用して複数の100Gbps物理回線を新たに敷設
Amazon.com, Inc. の関連会社であるアマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社(AWS)と高エネルギー加速器研究機構(KEK)は、AWSクラウドを活用するKEKの「GoToCloud」プラットフォームの構築および今後の展開について連携を強化する。「GoToCloud」は、タンパク質の構造解析にかかる時間およびコストを大幅に削減し、構造生物学研究を含む日本の科学研究分野におけるデジタルトランスフォーメーション(研究DX)を加速させる。GoToCloud は、KEKがタンパク質の構造解析を行うためにAWSのクラウドサービスを活用して構築したプラットフォームで、他の研究機関などにも展開を進めるプロジェクト。

5月25日
東北大など、複雑な3D超音波散乱現象を解明するレーザスキャン技術の開発に成功、安全・安心な社会のための超音波検査のき裂測定精度向上に新指針

●ポイント
*レーザスキャン3次元映像化技術を応用することで、き裂で超音波が3次元的にどのように散乱するかを捉える計測技術を開発
*これまで熟練者の経験に頼っていた超音波検査条件の選定を科学的根拠に基づいて最適化し、き裂端部からの散乱波を効率よく計測できる新たな検査装置開発も可能に
*航空機、自動車、発電プラント、橋、トンネル、高速道路など多くの分野で、超音波検査のき裂測定精度を高め、安全・安心で持続可能な社会の実現に貢献
東北大学の小原良和准教授と米ロスアラモス国立研究所との国際共同研究グループは、超音波フェーズドアレイを用いた3次元超音波映像法PLUSの開発を進めているなかで、計測精度向上の鍵となる散乱波を3次元的に捉える観察法の開発に成功した。この技術の活用により、これまで熟練者の経験に頼っていた検査を科学的根拠に基づいて最適化し、材料欠陥の新たな超音波検査装置の開発も可能になる。これにより、航空機、自動車、発電プラント、橋、トンネル、高速道路など多くの分野において、超音波検査のき裂測定精度を高め、安全・安心で持続可能な社会への貢献が期待できる。

5月25日
JR東日本とENEOS、鉄道の脱炭素化へCO2フリー水素利用拡大に関する連携協定を締結、国内初、水素ハイブリッド電車の社会実装に向けた共同検討

東日本旅客鉄道株式会社(深澤祐二社長)とENEOS株式会社(齊藤猛社長)は、鉄道の脱炭素化に向けたCO2フリー水素利用拡大について、共同検討を行うための連携協定を締結した。両社は、2030年までの社会実装を目指し、国内初となる水素ハイブリッド電車および同車両向け定置式水素ステーションの開発を連携して進める。同ステーションは、水素ハイブリッド電車をはじめ、多様なFCモビリティ(燃料電池車・FCバス・FCトラック等)や駅周辺施設へCO2フリー水素を供給する、総合水素ステーションを想定している。両社は、首都圏を中心とする鉄道への電力供給の脱炭素化についても共同で取り組み、京浜臨海部のENEOSの拠点から、JR東日本川崎火力発電所へCO2フリー水素を供給し、同発電所で水素混焼発電を行うことを検討する。これにより、2030年代早期における、鉄道への水素混焼発電による電力供給の実現を目指す。

5月24日
デンソーとハネウェル、共同開発製品が電動航空機に採用、小型・軽量・高出力を実現した電動モーターがリリウムに採用決定

株式会社デンソー(本社:愛知県刈谷市、有馬浩二社長)と、Honeywell International, Inc. (本社:アメリカ合衆国ニュージャージー州、DARIUS ADAMCZYK社長)は、電動モーターを電動航空機向けに新規開発した。この製品は、両社がアライアンス締結以降初めて共同で開発した製品であり、eVTOL(電動垂直離着陸機)を開発するドイツ企業、「Lilium N.V.」(本社:ドイツミュンヘン、Daniel Wiegand社長)の機体に採用されることが決定した。今後、実用化に向けて開発を加速する。リリウムに採用された電動モーターは、ローターとステーターで構成されており、約4キロの重さで100kWの出力を有している。このローターとステーターは、電動航空機において重要となる小型・軽量を実現するために、独自に設計したもので、デンソーおよびハネウェルがリリウムと協力しながら、約2年にわたり開発に取り組み、作動時にも排気ガスを全く排出しない、安全かつ環境に配慮したシステム。

5月24日
富士フイルムビジネスイノベーションジャパン、中堅・中小企業のDXを加速するソリューションを提供開始、業種別・業務別にDX課題解決を強力に支援

富士フイルムビジネスイノベーションジャパン株式会社は、中堅・中小企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を加速するソリューションとして「Bridge DX Library」(ブリッジ ディーエックス ライブラリー)の提供を開始した。第一弾として、同社が多くのソリューション&サービスの導入実績をもつ製造業、建設業、医療機関、福祉サービス業の4つの業種向けソリューションを提供開始する。また業種を問わず、電子帳簿保存法やインボイス制度への対応、セキュリティー強化といった業務課題ソリューションもラインアップしている。

5月24日
JEITA、4月のパーソナルコンピュータ国内出荷が48万8000台前年比77.3%)で13カ月前年割れに

JEITAがまとめた4月のパーソナルコンピュータ国内出荷実績は、出荷台数が48万8,000台前年比77.3%となった。このうちデスクトップは10万台同105.3%、ノート型は38万8,000台同72.3%となった。ノート型比率は79.5%。出荷金額は532億円同85.7%となった。
うちデスクトップ:119億円(同121.4%)、ノート型:413億円(同79.0%)であった。4月は、個人向け・法人向けともに前年度需要増の反動減が続き、台数・金額ともに13カ月連続で前年割れとなった。

5月23日
スズキ、使用済み小型リチウムイオン電池のリユース技術を開発

スズキ株式会社は、自動車リサイクル料金の収支余剰金を活用した自社公益事業として、市場の廃車から回収した小型リチウムイオン電池をソーラー街灯用電源に二次利用(リユース)する技術を開発した。これまで使用済みとなった小型リチウムイオン電池は余寿命を残したまま処分されていたが、廃車10台分の電池を1基のソーラー街灯の電源としてリユースすることを可能とした。この技術は将来、発生量が増加する使用済み小型リチウムイオン電池の有効利用に道を開くもの。開発した技術は、自社公益事業の成果として公開することで、技術の普及を図る。

5月23日
富士経済、パワー半導体の世界市場調査 —2030年市場予測(2021年比)—

●パワー半導体 5兆3,587億円(2.6倍) 自動車・電装分野での採用増で拡大。
このうち、次世代パワー半導体は、SiCパワー半導体がけん引し1兆円突破。

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋、清口正夫社長)は、カーボンニュートラルの実現を目標とした、電動車や再生可能エネルギーの普及により需要増加が期待されるパワー半導体の世界市場を調査した。その結果を「2022年版次世代パワーデバイス&パワエレ関連機器市場の現状と将来展望」にまとめた。

5月23日
チリ・SQM社、2022年第1四半期の収益が対前年同期比282%増の2,019.8mUS$

リチウム大手のチリ・SQM社が発表した2022年第1四半期の財務結果によると、収益は対前年同期比282%増の2,019.8mUS$、純利益は796.1mUS$(前年同期は68.0mUS$)であった。同社は収益増加について、リチウム価格の大幅な上昇が主な要因となった、とコメントしている。

5月23日
堀場製作所、ダイヤモンド電極を採用した世界初の残留塩素濃度モニター「UP-400CL」を発売、食品洗浄水の残留塩素濃度管理を自動化

堀場製作所は、ダイヤモンド電極を採用した世界初の残留塩素濃度モニター「UP-400CL」を発売した。このダイヤモンド電極は、堀場アドバンスドテクノと慶應義塾大学の栄長泰明教授の共同研究成果に基づくもので、ダイヤモンド電極を採用し高寿命化、電解水も高精度に測定が可能。高い感度と耐久性を誇るセンサーとして研究されているホウ素を添加した導電性ダイヤモンドを電極に採用することにより、一般的なカーボン電極に比べて倍以上の高寿命化を実現した。従来法では欠かせなかったビーズ研磨も不要。また、一般的に使用される白金電極では実現できていない次亜塩素酸と次亜塩素酸イオンを同時に測定できるため、pHの影響も受けにくく酸性/中性/アルカリ性の幅広い洗浄水を測定可能にした。
洗浄水の採取・残留塩素濃度測定・データ出力を自動化、リアルタイムな管理を実現 自動サンプリング、自動データ出力で測定値を一元管理することにより、手作業での洗浄水採取と濃度測定管理にかかる工数を削減しできる。約15秒間隔で自動的に測定するため、異常発生にも即時に対応できるリアルタイム管理を実現したほか、メンテナンス工数を大幅に削減、機器の校正は半年に一度と頻度が少なく、また測定に試薬を必要としないため機器メン テナンスによる作業工数も削減される。

5月23日
ブラジル:加South Star Battery Metals Corp社、Santa Cruzグラファイト鉱山のフェーズ1建設を開始

加South Star Battery Metals Corp社(拠点:ブラジル)は、Santa Cruzグラファイト鉱山における起工式を開催し、フェーズ1建設を開始すると発表した。同鉱山は、2023年第2四半期から生産を開始する予定である。同鉱山は、マインライフ12年、露天掘り、推定+確定埋蔵量:12.3百万t@Cg(carbon graphite)2.4%、生産量5千t/年(1~2年目)及び25千t/年(4~11年目)、初期投資額:35mUS$(フェーズ1+フェーズ2)、割引率5%と想定した場合の税抜き後NPVが81.2mUS$、IRRが35%と試算されている。JOGMECが伝えた。

5月23日
昭和電工、次世代グリーンパワー半導体用8インチSiCウェハー開発計画がNEDOグリーンイノベーション基金事業に採択

昭和電工株式会社(高橋秀仁社長)は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金である次世代デジタルインフラの構築プロジェクトの研究開発項目の一つである「次世代パワー半導体に用いるウエハー技術開発」に対し、「次世代グリーンパワー半導体に用いるSiCウェハ技術開発」を提案し、採択された。同社がこれまで蓄積したIPポートフォリオや開発ノウハウなどのリソースを最大限活用し、SiCエピウェハーとその原材料であるSiCウェハーを8インチへ大口径化させ、欠陥密度を1桁以上低減することで、次世代パワー半導体の低コスト化を実現する計画。同社の挑戦的な提案内容とSiCエピウェハー事業における実績が評価され、今回の採択に至った。事業の事業期間は、2022年度から2030年度までの9年間。

5月23日
日本鉄鋼連盟、4月の鉄鋼生産概況を発表

日本鉄鋼連盟、4月の鉄鋼生産概況を発表した。それによると、4月の粗鋼生産は747万トン前年同月比4.4%減、前月比では6.1%減の4カ月連続の減少となった。銑鉄生産は532.7万トンと前月比6.8%減、前年同月比6.2%減となり、前年同月比では4カ月連続の減少となった。 
炉別生産では、転炉鋼が545.9万トンと前月比7.3%減、前年同月比5.6%減、電炉鋼が201.2万トンと前月比2.5%減、前年同月比1.3%減となり、前年同月比では転炉鋼は4カ月連続の減少、電炉鋼は2カ月連続の減少となった。 鋼種別生産では、普通鋼が578.3万トンと前月比4.7%減、前年同月比3.3%減、特殊鋼が168.8万トンと前月比10.6%減、前年同月比8.1%減となり、前年同月比では普通鋼は4カ月連続の減少、特殊鋼は3カ月連続の減少となった。

5月16日~5月20日
5月20日
昭和電工マテリアルズ、半導体材料グローバルサプライチェーンを強化、経産省「海外市場調査等事業費補助金」活用

昭和電工マテリアルズ株式会社(高橋秀仁社長、昭和電工マテリアルズ)は、インド太平洋地域における、半導体材料の生産や出荷に関する情報等を一元管理・可視化できるシステムの構築を開始し、今年12月からの導入を目指す。サプライヤーから顧客に至るサプライチェーン上のリスクの早期検知や複数拠点間での連携強化による生産ラインの効率的稼働を目指すもので、経済産業省の「令和3年度補正 海外市場調査等事業費補助金(インド太平洋地域サプライチェーン強靱化事業)」に採択された。

5月20日
豪ミネラルリソーシス社と米アルベマール社、WA州Wodginaリチウム鉱山でリシア輝石精鉱を初生産

メディアによると、豪Mineral Resources社は、同社が40%、米Albemarle社が60%の権益を保有するWA州Wodginaリチウム鉱山で、リシア輝石精鉱を初生産したことを明らかにした。Mineral Resources社は同鉱山において、2017年に操業を開始し、2018年にAlbemarle社とJVを組成した後、2019年にリシア輝石精鉱の生産を開始するために、生産能力250千t/年(Li含有量6%)の選鉱施設3基を建設したが、2019年11月に世界的なLi市場の低迷を背景に操業停止していた。両社は、2021年10月にLi価格が高騰したため、同鉱山の操業を再開しており、今回の精鉱初生産は1基目の選鉱施設で行い、現在は2基目の選鉱施設で2022年7月の生産に向けて準備をしている。JOGMECが伝えた。

5月20日
人工嗅覚センサを介した呼気センシングによる個人認証 ―化学情報による偽造できない生体認証技術実現へ期待

発表のポイント:
◆ 16 種類の高分子材料と導電性カーボンナノ粒子の混合物で構成される人工嗅覚センサを介して、呼気センシングによる個人認証の原理実証に成功。
◆ 人工知能による機械学習を通して呼気センシングにより得られたデータ群を分析 し、20 名を対象とする個人認証を 97%以上の高精度で達成。
◆ 膨大な呼気分子群の化学情報を利用する本技術を導入することで、生体認証における情報 の偽造防止や窃取した情報による長期的なりすまし防止に期待。

東京大学、九州大学大学 、名古屋大学大学、パナソニック インダストリー株式会社らの研究グループは、 生体呼気から得られる化学情報に基づく個人認証の原理実証に成功した。研究では、16 種類の高分子材料と導電性カーボンナノ粒子で構成される人工嗅覚センサを 介して呼気センシングを行い、得られたデータ群を人工知能による機械学習を通して分析する ことで 20 人の個人認証を 97%以上の高精度で達成した。従来の物理情報を介した方法と 比べて、膨大な種類の呼気分子群を通して得られる化学情報を利用する提案方法は、情報の偽 造や窃取した情報による長期的ななりすましが極めて困難であることから、高いセキュリティ の生体認証技術の実現に繋がると期待される。

5月19日
NICT、世界初の4コア光ファイバで毎秒1ペタビット伝送に成功、広帯域波長多重技術により伝送容量を大幅に拡大

ポイント
■世界で初めて、標準外径の4コア光ファイバで毎秒1ペタビットを超える大容量伝送実験に成功
■利用する波長帯域を大幅に拡大し、合計801波長による広帯域波長多重技術を実現
■既存送受信技術をベースに大容量化、情報通信サービスの進化を支える基幹系通信システム実現に向け前進
国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT、徳田英幸理事長)ネットワーク研究所の研究グループは、研究開発用の標準外径(0.125mm)4コア光ファイバにおいて広帯域波長多重技術を駆使し、世界で初めて同ファイバでの毎秒1ペタビットを超える大容量伝送実験に成功した。今回の実験では、一般的に商用化されていない波長帯域(S帯)をほぼ完全に活用し、商用の帯域(C帯、L帯)と合わせて20テラHzの周波数帯域で801波長を使用し、大容量を実現した。今回、早期実用化が期待できる4コア光ファイバを用い、かつ、複雑な受信処理の使用を避けることで、大規模専用回路の開発に依存することなく大容量化を達成し、Beyond5G以降の情報通信サービスの進化を支える基幹系通信システムの実現に向けて大きく前進した。

5月19日
東北大・原子力機構など、生体骨に近い特性の金属材料を開発、ボーンプレートや人工関節への応用に期待

発表のポイント
●骨との高い力学的親和性を有する新規CoCr(コバルトクロム)系生体用金属材料の開発に成功
●骨に匹敵する柔らかさ(低ヤング率と、高い耐摩耗性・耐食性を両立させたバランスの優れた生体材料で、インプラントによる骨萎縮の解決が期待
●既存実用超弾性合金の2倍を越える17%の超弾性ひずみを持つことからステントなどへの応用も期待
●1.65%の大きな変形に対して1000万回以上の疲労寿命を実現
超高齢社会の進行に伴って、骨や関節の疾患治療のためのインプラントの需要が高まっており、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)を向上させるためには、より優れた生体材料の開発が求められている。東北大学と日本原子力研究開発機構、チェコ科学アカデミーなどの共同研究により、今まで実現できなかった、骨との高い力学的親和性と耐摩耗性を両立させたCoCr系生体用金属材料を開発した。さらに、この合金は優れた超弾性特性を示すことから、多機能性生体用金属材料として有望である。特に低いヤング率、高い耐食性と耐摩耗性および優れた超弾性特性の4拍子そろった本CoCr系生体材料は、人工関節、ボーンプレート、脊髄固定器具やステントなどへの応用が期待

2022年5月 6日 (金)

■講演会 レアメタル研究会 2022年7月以降の開催スケジュール

■■レアメタル研究会 2022年7月以降の開催スケジュール

■ 第101回 2022年 7月29日(金) (2022年度 第1回)←次回
■ 第102回 2022年 9月 9日(金) (2022年度 第2回)
■ 第103回 2022年11月 4日(金) (2022年度 第3回)
  ★チタン関係シンポジウム(第6回)★(合同開催)
(関連シンポジウム:寄付ユニット特別シンポジウム 2022年11月)
■ 第104回 2023年 1月 6日(金)
   または 2023年 1月13日(金) (2022年度 第4回) 
  ★貴金属シンポジウム(第10回)+新年会★(合同開催)
■ 第105回 2023年 3月10日(金) (2022年度 第5回)

●第101回 2022年(令和4年)7月29日(金) 
 リアル講演会+講演のネット配信(Zoom Webinar & YouTube)のハイブリッド研究会
14時00分~ 講演会(Zoomを利用するOnLine講演会)
18時00分〜 研究交流会・意見交換会

*テーマ:ポストコロナのレアメタル事情
ポストコロナの資源供給:コバルトなどの現状と未来について (仮) (60分)・秋田大学大学院 国際資源学研究科 資源地球科学専攻 教授 渡辺 寧 講師
レアメタルに関する最近の話題 (45分)・東京大学 生産技術研究所 教授 岡部 徹 講師
ポストコロナの資源供給:リチウムの現状と未来について (仮) (60分)・国立研究開発法人 産業技術総合研究所 地質調査総合センター 主任研究員 荒岡 大輔 講師

●第102回 2022年(令和4年)9月9日(金) 
 リアル講演会+講演のネット配信(Zoom Webinar & YouTube)のハイブリッド研究会
14時00分~ 講演会(Zoomを利用するOnLine講演会)
18時00分〜 研究交流会・意見交換会

*テーマ:資源開発の課題と将来展望
希土類鉱床の特徴と資源開発の課題 (仮) (60分)・国立研究開発法人産業技術総合研究所 地質調査総合センター 主任研究員 実松 健造 講師
レアメタルの光と影 (45分)・東京大学 生産技術研究所 教授 岡部 徹 講師
ペグマタイトに伴うレアメタル:リチウムやタンタルなどの現状と未来について (仮) (60分)・秋田大学大学院 国際資源学研究科 資源地球科学専攻 准教授 越後 拓也 講師

●問合わせ:〒153-8505 目黒区駒場4-6-1 東京大学生産技術研究所 Fw301号室
岡部徹研究室、レアメタル研究会事務担当 宮嵜智子(Tomoko Miyazaki)
Tel.03-5452-6314 Fax.03-5452-6313 e-mail okabelab@iis.u-tokyo.ac.jp
https://www.okabe.iis.u-tokyo.ac.jp/index.html

2018年8月23日 (木)

■金属時評見本誌










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2017年4月 8日 (土)

■金属時評本誌 インタビュー過去記事抜粋

■■インタビュー集

 

■トップインタビュー

 

2016年11月5日号

 

●RSテクノロジーズ 取締役事業本部長・本郷邦夫氏

 

今春、台湾に月産10万枚の300ミリ再生シリコンウエハー工場を新設したRSテクノロジーズ。全額出資子会社での生産が早くも、「フル稼働に迫る80%操業に入っている」という。台湾の世界最大のファウンドリ―企業のTSMCやUMCなどの生産は好調で、「すぐというわけではないが、早晩、増設することになるだろう」と話すのは、同社の本郷邦夫取締役事業本部長。半導体全般は、やや調整気味とみるが、DRAMが比較的調子が良いほか、市況が上向いている状況であり、目先はまずまずとみている。今年上期は、熊本地震の影響で、三本木工場はフル稼働となっていたが、下期はまだ見通せない状態。しかし、それ以上に台湾の隣の中国の動きに眼を光らせる。中国の半導体投資が「灼熱」状態化しているからだ。「300ミリ工場の立ち上がりに対応し、認定は逐次進めて行く。それに沿って、2018年頃には現地生産が必要になるかもしれない」(同取締役)と分析している

 

 

 

―WSTSが2016年春季半導体市場予測で、今年の世界の需要見通しを前年比2.4%減と見込んだほか、ここにきてTSMCが、今年の成長見通しを2%から1%程度に下方修正するなど、半導体景気はやや調整気味ですが。

 

 

 

本郷 世界的な半導体景気動向は、確かに余り良くはない。ただ、DRAMはまあまあの状態だと思われるし、DRAM市況も上向き傾向にある。「楽観」はできないが、目先はまずまずというところ。再生シリコンウエハー事業は、台湾が早くも80%稼働を達成した。

 

 

 

―ところで、中国の半導体ビジネスが活況を呈しています。2020年には5割の自給率を目指すという壮大な半導体国家計画が本格化しているためで、かつての太陽電池、ディスプレイに次ぐ「灼熱状態を」迎えているようですが。

 

 

 

本郷 今春、「武漢新芯集成電路製造」(XMC)は、湖北省武漢で240億ドルを投じたNAND新工場の建設に着手した。同社は、2030年にはNANDや3DNANDで東芝を凌駕すると公言しているようですね。これに代表されるように、300ミリウエハー工場の新設計画が目白押しである。台湾のTSMCが全額出資で中国に初めて単独で3700億円を投じて、南京に最先端の300ミリウエハーを流す半導体工場の建設に着手した。また、同UMCが福建省厦門で着工した300ミリ工場は今年12月から量産に入るとされるほか、Powerchipが合肥で300ミリ対応の工場を建設中であること、および米国のグローバルファウンドリーが四川省重慶に進出するなど、大手3社が中国で揃い踏みの300ミリ対応の半導体工場建設を競っている。最近、仕事で安徽省合肥に出かけたが、BOEが長さ2キロメートルにも及ぶ巨大な液晶ディスプレイの最新工場を建設していた。そのパワーには眼を見張る思いである。

 

 

 

―今年の8月初めに、そのXMCを巡る中国の半導体企業同士のM&Aとして初めての大型買収が行われ話題となりました。この買収劇は、中国の半導体設計大手の清華紫光集団が、国内半導体メーカー最大手の一つであるXMCの株式の過半を取得、「中国最大の半導体メーカーが誕生した」という出来事です。これによって、〝中国最大〟の半導体持ち株会社「長江存儲科技」が誕生しました。新資本金は189億元(約2800億円)になるということです。

 

中国は半導体を年間約2000億ドル(約20兆円)以上、輸入しており、2013年には原油を上回る中国最大の輸入商品となりました。しかも、半導体分野では世界最大の貿易赤字国でもあります。このため、ハイテク産業のシンボルである半導体産業の育成を最優先課題に掲げ、2020年までに自給率5割を目指した国家プロジェクトがスタートしています。

 

 

 

本郷 中国の半導体自給率を高める戦略のなかで、遅れているのがシリコンウエハーや半導体材料、半導体製造用の特殊ガス事業である。これらは、半導体ビジネスの研究開発にスペックインして、成り立つ事業である。そのため、現状では最先端の半導体工場がわずかしかないために、ほとんど育っていない。そのため、2020年の段階では半導体の50%の自給率に対して17~18%にとどまるとみられているようだ。

 

 実際、シリコンウエハーでは6インチ以下しか自給できていない。わずかにある8インチでも、かつて日本から進出した企業が撤退し、その後を引き受けた日本企業が量産している以外は、事実上存在していない状態。6インチまでは、海外の技術者を引き抜くほか、退職後のエンジニアなどの協力で量産化できたが、6インチから8インチへの「ハードル」が極端に高く、容易に超えられないとみられている。日本でも6インチから8インチへのステップアップには、高精度の品質管理が求められてきたので、その経験を踏まえると、中国の困難さは十分理解できる。

 

 

 

―中国では8ンチを飛び越して、12インチウエハーの量産化の動きが具体化しています。「上海新昇半導体」が、今年夏までに300ミリウエハーの製造設備を建設し、単結晶シリコンからプライムウエハーまでの一貫体制を構築し、月産5000枚での生産に着手したといわれます。

 

 

 

本郷 近く本格的に稼働するようだ。将来的には月産60万枚を目指すとのことだが、量産化の決め手は研究開発の持続力と研究資金が続くかどうかだとみている。韓国で先端ウエハーを量産している企業からも開発要員を集めているようだが、そう簡単ではない。ただ、今後は国内の300ミリウエハーラインが続々と立ち上がってくるので、採用するところが出てくる可能性もあり、注目してみている。

 

*(続きは、有料バックナンバーで)

 

 

 

 

 

■トップインタビュー

 

2016年9月5日号

 

●NECトーキン  代表取締役・執行役員社長 小山茂典氏

 

NECトーキンの再建を引っ張ってきた小山茂典社長。就任4年目の2015年に全事業門の黒字化を達成するなど、健全化にメドをつけた。この間、タイの洪水の影響もあって一時は大きく落ち込んだタンタル電解コンデンサー事業の立て直しに取り組み、売り上げの25%を占めるまでに見事に回復させたほか、車載用のリレー事業を世界標準に押し上げるなど、「確かな経営手腕」が輝きを放っている。ここにきて中期的に、タンタルコンデンサーを毎年10%増強し、2018年度に月産1億個への引き上げを計画するなど、主力事業の強化を図る一方、モーターを始めとして多様な産業分野でのアプリケーションが見込まれるナノ結晶軟磁性材料や薄帯から粉末製品化を狙う非晶質軟磁性材料などの新規事業分野への展開を打ち出した。同社長は固めの経営見通しを語るが、米KEMET社との協業をフォローの風にした再建策が功を奏し、縮小均衡から脱却した今、再生NECトーキンの拡大均衡への期待が高まってきた。

 

 

 

‐NECトーキン創業以来の厳しい状況下で、経営再建に取り組んで来られました。それから5年を経まして、昨年度は全セグメントで黒字転換を達成、今年は新たな第一歩を踏み出したわけですが、直近の収益状況を教えてください。

 

 

 

小山 2012年に社長に就任しましたが、その時が日本のパソコン、携帯電話などのジャンルでハードウエアメーカーがポジションを下げて行った時で、最も厳しい時期でした。そこから社員皆で頑張って、ドン底からは何とか這い上がってきて、2015年度に営業黒字転換を果たしました。それまでの「寝たきり」の状態からようやく「起き上がって、歩きはじめる」ことができた状態というところです。この成果から振り返れば、過去2012年ぐらいから積み重ねてきた改善は、概ね「的を得た」計画だったと思っています。

 

当社は、現在非公開なので決算は公開していませんが、昨年度の実績は、売上553億円、営業利益25億円です。営業利益率5%ですね。引き受けたときは、マイナスからの出発でしたが、2012年度からは改善を積み重ねた結果、一貫して毎年増収増益化できましたが、2015年度は、ようやくすべての事業分野で黒字転換でき、「全社的に前に進むことがみえてきた年だった」と位置付けています。

 

 

 

‐2011年には2度の未曾有の災害に国内外で見舞われ、この間、「耐えに耐え抜いた」と、拝察致しますが。

 

 

 

小山 この5年間は事業環境やマーケットの変化などにも晒されましたが、私が引き受ける前の2011年には東日本大震災があり、宮城県の工場も被災しました。当時、宮城県の工場の責任者でしたが、被災と同時にサプライチェーンも大いに痛み、顧客も含めて大きな困難に見舞われました。それに加えて同年の秋にはタイで大規模な洪水があり、当社のキャパシターの主力工場が1カ月以上、水に浸かり、全損となりました。当時、タイの工場の出荷額は全社売上の3分の1以上、利益ベースで50%以上稼いでいた工場が、「ゼロに帰した」わけですから、大きなインパクトでありました。

 

いずれの災害も、「何百年に一度」という頻度の天災ですが、先ほども言いましたように2011年後半から2012年にかけてが、当社にとって最も苦しい時期でした。東日本大震災では、被災した工場の責任者として、「従業員の頑張り」を目の当たりにしまして、この会社の仲間たちと会社を必ず復活させたいと思いましたし、それだけの価値のある事業だと思いを新たにしました。

 

タイの洪水でも、「従業員にとっては生活基盤を失うような」大きなことでありましたし、当社にとっても事業を奪われるような大災害でありました。当時、直接タイの事業に携わっていませんでしたが、マネジメントの上位案件として「再建に」に取り組みましたが、やはり現地を訪れ、この事業を何とか復活させたいとの強い思いを抱きました。

 

巡り合わせもあって、社長を引き受けましたが、今、振り返るとわずか1年の間に大きな災害が二つも重なる苦境のなかで、「何で引き受けたのか?」とも考えることもありますが、「皆で危機感を共有」しながら、ここまでやってきたことが、全セグメントで黒字化を達成できた原動力となったと思っています。その結果、被災した宮城やタイの工場も早期の復旧と新工場を立ち上げることができました。タイは、20年も地元に根付いた事業であり、翌年の夏にはタイ国内の新立地で操業再開にこぎ着けることができました。

 

 

 

‐東日本大震災だけでもエレクトロニクス関連メーカーの痛手は、相当なものでしたが、ましてやタイの洪水とまさに、「会社存亡の危機」でした。そこから社長のリーダーシップと全社の身を削るような努力の積み重ねで這い上がってきましたが、その成果が2015年度決算に結実しました。経営が上昇軌道に乗る一方、タンタルキャパシターやリレーなどでは、活況が戻ってきました。

 

 

 

小山 昨年度から伸長しているキャパシターやリレーなどへの投資に徐々に取り組み始めています。しかし、ここに至るまでには多くの地道な企業努力が積み重ねられています。それは、タイでは工場が2012年夏に操業が再開できましたが、ホッとするどころか新たな「困難」の始まりでした。半年以上供給が停止したわけで、再認定など、一からのスタートを余儀なくされまして、マーケットシェアを取り戻すのに、そこから1年半以上の長い時間が必要でしたから。ただ、20年来の工場を失いましたが、新たな工場の建設によって最新の機器の導入が行われ、生産体制を一新することができました。競争力を高める大きな推進力となりました。

 

 

 

‐まさに、「禍転じて福となす」ということでしょうか。洪水の直後は、タイでの工場再建は出来ないのではとの見方もありましたが。

 

 

 

小山 キャパシターの主力拠点でしたが、タイでの工場再建をすべきかどうか、悩んだ時期もありました。当時は、原料タンタルが急騰している時期でもあり、収益性が悪化していまして、工場としても大きな規模のケミカル部分を抱えていますので、再建のハードルは非常に高かった。しかし、世の中でこうした電子部品が必要であり、期待に応えられるテクノロジーも有していましたので、何としても再建したいという思いがありました。幸い、「災害保険」のなかに洪水被害が保障に含まれており、再建投資費用の多くを賄うことができましたことは幸運だったと思います。

 

新工場の再建によって、競合他社に比べて「半歩先を行く」テクノロジーを取り込むなど、その後、このことが十分な利益を取り戻すことに繋がりました。ただ、この間の業績改善の大きな要因は、スマートフォンやIT、自動車の電装化の一層の進展、その他様々な電子産業の上昇トレンドが追い風になったことでした。

 

こうした効果もあり、最近になって設備投資が再開できる基盤がととのってきてはいますが、この間の4~5年の間に他の日系電子部品メーカーはどこも、過去最高の利益を上げる状況となっていますので、それらと比較すると当社はまだまだ、道半ばであるといえます。

 

 

 

‐電子部品各社とも、スマホ一辺倒ともいえる戦略からウエアラブル機器、次世代自動車、IoT、ビッグデータと早やくも、構造転換を見越した事業転換に動き始めるなど、変化の兆しがみえ始めていますが、今年から来年にかけての事業見通しをどのようにみていますか。

 

 

 

小山 来年度に向けてやるべきことは、今年と変わらないということですが、市場動向としてはやや保守的にみています。この3~4年のように簡単に右肩上がりで伸びるとは考えていません。取り組んできた環境・エネルギー、自動車、医療などは一応、堅調ですが、一昨年や昨年までのような大きな伸びがあるかどうかは疑問。グローバルでの政治的、経済的、社会的な不安定性が強まっていることもあり、企業の投資意欲に影を投げかけています。今、ようやく全事業が黒字転換したところであり、余り高望みをせずに、来年度は売上で5%程度の成長を計画していますし、収益についても同様に「固めに」にみています。

 

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■トップインタビュー

 

2016年6月5日号

 

●株式会社三徳 代表取締役社長 岡田力氏 

 

「レアアースとレアメタル事業を基盤にした三徳のもつ高機能金属技術のポテンシャルを積極的にアウトプットすることによって、新たな事業化への糸口につなげて行きたい」と話すのは、株式会社三徳の岡田力社長。「これまで、どちらかというと社内にある潜在的な技術力を外部に向けて発信するということは少なかったのですが、昨年の大阪と今年4月に東京で開催された高機能金属展に出典しました。展示会への参加は、久しぶりのことですが、持てる技術を多様な形で外部に提案することによって、中期的に製品化・事業化展開を加速しようと考えており、展示会への参加もそうした思いの一環です」と、社外に向けて〝チャレンジする三徳〟を前面に打ち出す。一方では、和歌山レアアースを傘下に収め、既存事業の強化拡大に加えて、「C」(炭素)から「H」(水素)へのグローバルなエネルギー転換の動きを捉え、国家戦略への積極的な参加、或いは大学との連携、企業間の提携など、多面的な企業活動を展開する方針を語る。中期事業戦略を軸に事業の柱であるレアアース、レアメタルの動向、さらには関連事業の現状と今後の見通しなどを岡田社長に聞いた。

 

 

 

 ―昨年から中期5カ年計画をスタートし、その1年目に早速、ネオジム磁石合金の事業戦略強化の一環として、新日本電工グループとの間で和歌山レアアースの譲渡契約を結び、昨年11月には子会社化を完了、磁石合金事業のボリュームを大幅に拡大、国内最大手の地位を一段と強化しました。

 

 

 

岡田 日本電工と中央電気工業の経営統合により、新日本電工グループを立ち上げられるなかで、事業の選択と集中に踏み切られた結果、弊社にネオジム磁石合金事業譲渡の打診があり、昨年、中央電気工業・和歌山工場のネオジム磁石合金事業を切り出し、和歌山レアアースを設立、譲渡の具体的な交渉を行ってまいりました。その結果、昨年11月には最終合意に達し、後に公正取引委員会の了解を経て、弊社が80.73%、双日が20%弱の出資比率で、和歌山レアアースを弊社の子会社化しました。弊社の培ってきたネオジム磁石合金事業と和歌山レアアースの有している製造技術を融合、国内外での事業経験を生かした「シナジー効果」を発揮し、グローバルでの事業拡大に結びつけていきたい。

 

 

 

―子会社化の直後、和歌山レアアースの資本金を1億円から3億5000万に増資、事業体制の整備にも取り組んでいますが、今回の新たな国内拠点の確保に加えて、予ねてから展開している中国でのネオジム磁石合弁事業を併せて、グローバルな供給体制が大幅に拡大します。

 

 

 

岡田 和歌山レアアースの子会社化で、弊社グループのネオジム磁石合金事業のウエイトトが大幅に拡大し、売り上げに占める比率も大きくなります。中国内事業は、一昨年、能力増強を行い、需要増への対応を図りましたが、残念ながら2015年は中国市場が低迷しており、弊社の合弁事業もぎりぎり黒字を計上する業績にとどまりました。

 

そうしたなかで、磁石合金事業での今年の課題は、和歌山レアアースと弊社の技術の相乗効果を発揮し、「両社の顧客に対して、統合のメリットをどのように還元して行くのか」ということにあると思います。この課題に対して、スピード感をもって取り組むことにしています。新日本電工グループからは、中央電気工業がベトナムに進出、設立したレアアースのリサイクル事業譲渡の打診もありましたが、弊社は国内で独自のレアアース、レアメタルリサイクル技術を有していまして、他社技術を導入したベトナム工場とのマッチングは難しいと判断しましたほか、弊社の有していますマンパワーの面からも、あまりにも過大かなとの思いもありましたので、お断りしました。

 

 

 

―中期計画の初年度から、〝岡田流〟の積極経営がヒットしていますが。

 

 

 

岡田  中期経営計画では、5年で「安定的、持続的に成長する」ことが大きなテーマです。また、これまで展開してきた事業の「収穫期」と位置づけています。同時に次の戦略事業への種まきを行う。さらに、エンドレスの課題である財務体質の改善を図り、次の投資に備えるということが狙いになります。

 

 

 

―環境・エネルギー関連での御社のポテンシャルは、ジルコニウム系触媒材料などの排ガス触媒用材料、磁気冷凍材料、最軽量マグネシウム合金、燃料電池材料、AB5やBCCといった水素吸蔵合金、空気電池用陽極触媒など、非常に高いものが揃っています。

 

 

 

岡田 これらの製品を成長の原動力に据え、中期計画で事業の柱に育て上げることが目標となっています。そのためにも、外向きの提案を積極的に推進することに力を入れ始めているところです。久し振りの展示化への出展もそうした狙いからです。実際、展示会を通じて思わぬ企業からの問い合わせや依頼なども舞い込んでいます。

 

 

 

―将来的な世界のエネルギー供給の動きが、「炭素」(C)から「水素」(H )へ舵を切り始めていますが、これらの新規分野でレアアース、レアメタルの新たな出番を期待させる研究も広がっています。水素社会を目指し、国家戦略として推進している燃料電池開発では、電池の大幅なコストダウンが普及への一里塚となります。

 

 

 

岡田 低コスト燃料電池に不可欠な白金代替技術として、助触媒にランタンやセリウムを使った研究開発が新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)によって進められています。弊社も燃料電池関連では、炭化水素の水蒸気改質触媒、アニオン伝導固体電解質などの開発を行っており、これらの潜在的な力を製品化に向けて、多様な取り組みを目指すことにしています。

 

また東芝などが、風力発電などの自然エネルギーを活用、この電気で液化水素を製造し、燃料電池向けの供給を行う実証実験が始まっています。そこでは、製造後の水素の輸送手段として液化水素ボンベが使われていますが、どうしても体積が大きくなってしまうという課題があります。弊社の得意とする水素吸蔵合金を使えば、「コンパクト化」が実現します。レアアースを活用した高容量で高機能な水素吸蔵合金への研究開発の推進は、水素社会の発展にとって大きなインパクトを持っていますので、活用を期待しています。また、リチウムイオン二次電池用正極材を事業化していますので、電力貯蔵分野での潜在力を有しています。

 

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■R&Dインタビュー

 

2015年12月25日号

 

●国立研究法人物質・材料研究機構 関口隆史グループリーダー

 

世界初のシングルシードキャスト法で、「高品質」、「低価格」の単結晶シリコン(モノシリコン)成長に成功

 

世界の太陽光発電ビジネスは、供給過剰な低品質多結晶シリコンをダンピング戦略で世界に〟垂れ流す〟中国に席巻され、日、独などの有力企業が撤退に追い込まれたほか、事業環境は低収益を迫られている。かつては世界のリーダーだった我が国が、太陽光発電ビジネスの主導権を中国から取り戻すには価格競争力のある結晶シリコン太陽電池技術を開発することが必要不可欠である。この目的に沿って、2010年度からNEDOプロジェクト「太陽光発電システム次世代高性能技術の開発」が開始され、「高品質」、「低価格」の単結晶シリコン(モノシリコン)の育成を柱とした太陽電池技術の研究が推進されてきた。ここにきて、NEDOプロジェクトで従来の鋳造法に比べ、太陽電池向けモノシリコン結晶の品質を飛躍的に向上することに成功したのが、国立研究法人物質・材料研究機構MANAナノエレクトロニクス材料ユニットグループの関口隆史グループリーダーと九州大学の柿本浩一教授らの研究グループ。我が国の巻き返しの期待が高まる「シングルシードキャスト法」によるモノシリコンの開発に取り組んできた物材機構の関口隆史チームリーダーに新生産プロセスの優位性や将来性などについて聞いた。

 

 

 

世界に先駆けて開発したシングルシードキャスト法は、従来の鋳造法に比べて太陽電池向けモノシリコン結晶の品質を飛躍的に向上、シリコン太陽電池の高効率化とコストダウンが見込めるほか、結晶中の酸素濃度を6ppmにまで大幅に低減、FZ(フローティングゾーン)法シリコン単結晶に迫るパワーデバイス向けの大型結晶の供給への期待が高まってくるなど、太陽電池向けのみならず、我が国が世界をリードするパワーデバイス向けへの発展が予想されていますが。

 

 

 

関口 太陽電池の主流であるシリコン系太陽電池は、変換効率が20%に達しており、今後の開発は、付加価値を高めるために、一段の高効率化が求められている。一方、汎用の低価格太陽電池には、MC-シリコンと呼ばれる多結晶シリコンが使われているが、変換効率が16%から18%と1割から2割低い。

 

高品質、高変換効率の太陽電池としては、半導体シリコン単結晶(CZシリコン)を使って、変換効率20%を超える製品が製造されているが、多結晶シリコンに比べると価格が大幅に高いことが課題。しかし、従来の鋳造多結晶シリコンではこの目標値を実現することが不可能である一方、半導体用の無転位単結晶シリコンでは価格競争に勝ち残れないため、多結晶シリコン、半導体単結晶シリコンに代わる「第3のシリコン材料」の開発が望まれていた。

 

そこで、この問題を解決するため、NEDOプロジェクトで種結晶を使ったシリコンの鋳造法である「シングルシードキャスト法」を新たに開発し、結晶の品質が良く不純物の少ない単結晶シリコン(モノシリコン)インゴットを育成することに取り組んできた。開発した新たな鋳造法は、るつぼの中でシリコンを溶解し、小さな種結晶から大きな単結晶を成長させる技術で、半導体シリコン単結晶の作成法に比べて、原料コストと製造コストの両面でのコストダウンが可能である。

 

 

 

シリコン結晶の溶解には、一般的に石英坩堝が使われますが、坩堝の材質は何を使われているのでしょうか。今後、さらに大型結晶化へ向けたルツボの課題は。

 

 

 

関口 坩堝には石英を使っている。現在、多結晶鋳造用に1メートル角の坩堝も製造されているので、石英坩堝に関しては技術的な困難さは、あまりないと考えている。

 

 

 

多結晶シリコンでは、高純度の金属シリコンが使われますし、半導体CZシリコン単結晶ではイレブンナインの超高純度多結晶シリコンが原料となります。今回のモノシリコン結晶成長は、投入原料として何を使われているのでしょうか。

 

 

 

関口 半導体CZシリコンの端材が多い。高純度金属シリコンを使う場合には、ボロンやリンの濃度がわかっていることが条件となる。補償が大きいものは、効率を上げるのは難しいと思う。

 

 

 

シングルシード法による高品質モノシリコンの主要な成長条件は、3次元的なきめ細かな温度管理とも推測できますが、量産化にも向く技術なのでしょうか。

 

 

 

関口 電気炉の熱設計が最適化されれば、あとはプログラム通りの温度履歴で結晶ができるところが一番の特徴である。鋳造法は、高温で溶解したシリコンを坩堝の中で固化させるもので、半導体材料として用いるCZ法やFZ法と違って、結晶育成中に監視する必要がないため人件費が省けるなど、製造コストの低減が可能。開発したシングルシード法は、種結晶を坩堝底全面に敷くのではなく、中心に置いた一個の種結晶から大きな単結晶を成長するもので、原料コストを抑えることができる。

 

 

 

今回試作に用いた設備で50センチメートル角のモノシリコンインゴットまでの成長が可能とされているほか、一般的な太陽電池の量産ラインへ組み込むことができるとされていますが、種結晶を含めた一回当たりの原料投入量と結晶の成長速度を教えて下さい。

 

 

 

関口 原料投入量は、50センチメートル角のモノシリコンが得られる結晶の厚みが10センチメートルで約60キログラム、20センチメートル高さでは約120キログラム。結晶の成長速度は、通常の鋳造結晶と同程度である。

 

 

 

電力必要量は一回当たりどの程度なのでしょうか。また、それは多結晶シリコンの一般的な製造法であるシーメンス法や半導体単結晶シリコンの製造法のCZ法と比べ、削減可能でしょうか。

 

 

 

関口 多結晶シリコンの鋳造炉に準じた電力を投入している。シード法モノシリコンは溶解時に、多結晶を成長させる場合より少し長い時間をかけるので、その分電力は少し増加する。コストダウンは、断熱性能を更に強化し最適化することで可能と思う。

 

CZ炉では、結晶育成に伴って融液量が減少するのでパワーを増大させる必要があるのに対し、鋳造炉では、結晶育成に伴ってパワーを減少させて行くことや、一度に、CZ炉の約10倍の大面積の結晶を育成することができることなどで、電力的には有利である。(50cm角の場合、約10倍)

 

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■R&Dインタビュー

 

2015年11月25日号

 

東京大学生産技術研究所 増野敦信助教

 

「鋼に近い高弾性」、「高屈折率」を発現する酸化物ガラスで、ニューガラスのフロンティアを切り開く

 

これまでガラスにならないと思われていた、酸化アルミニウム(AlO3)と酸化タンタル(TaO5)のみからなる新しい組成のガラスの世界初の合成に成功したのが、東京大学生産技術研究所 増野敦信助教。得られたガラスは無色透明で酸化物ガラスの中で最高の弾性率を有している。局所構造解析を行ったところ、アルミニウム原子周囲の構造が、一般的なガラスとは大きく異なること、そしてその結果として、充填密度が非常に高くなり、極めて高い弾性率となっていることを突き止めた。開発したガラスは「ガラスよりも、鋼に近い値」を示しており、薄くしても丈夫な新素材として、エレクトロニクス用基板、建築材料、カバーガラスなどへの応用が見込まれている。同助教は、アルミニウムータンタル以外にも、希土類ーニオブ、希土類―チタン、希土類―アルミなど一連の“ニューガラス“の開発でも成果をあげ、類をみない高屈折率ガラスとして企業との共同研究を経て、商品化に動き始めており、一躍脚光を浴びている。英科学誌「サイエンティフィックリポーツ」にも掲載された今回の成果について増野助教に聞いた。

 

 

 

―これまで、酸化アルミニウムを主成分とする単純な組成ではガラス化しないとされてきましたが、今回、成功したポイントは。

 

 

 

増野 酸化アルミニウムと酸化タンタルとをほぼ1:1の組成で混ぜ、無容器法を適用することで、無色透明なガラスにすることができたところである。具体的には、酸化アルミニウム粉末と酸化タンタル粉末を予めほぼ1:1で混ぜて固めたものをノズルからガスで送り込み、浮遊させながら炭酸ガスレーザーを照射することによって合成した。

 

 一般的なガラス合成法においては、ガラス化を阻み結晶化を促進する最大の要因は、容器壁面からの不均一な核生成である。無容器法では物質を空間に浮かせた状態で合成を進めるため、壁面からの不均一核生成が極限まで抑制される。その結果、ガラスになりにくい組成でも比較的容易にガラス化することができる。

 

無容器状態を実現するために、今回はガス浮遊炉を用いた。円錐形のノズルから試料に対して下から鉛直方向にガスを吹き付けることで、試料を浮遊させたまま保持し、炭酸ガスレーザーを照射して試料を2000℃で溶融、合成することができた。

 

 

 

―ガラス化する酸化アルミニウムと酸化タンタルの組成変動は。どの程度まで可能でしょうか。

 

 

 

増野 理想的な組成は、ほぼ1:1である。上下5%以上組成が振れると、ガラス化しない。

 

 

 

―酸化アルミと酸化タンタル粉末は、高純度のものが必要ですか。また、粒子径は。

 

 

 

増野 今回は酸化アルミニウム、酸化タンタルともに市販の試薬級(99.9%)を使ったが、レンズなどの高級なものでは高純度であることが要求されるかも知れないが、スマートフォンのカバーガラスなどでは、ある程度の純度があればガラス化への影響はないものとみている。溶かしてしまうので粒子径も特別にそろっている必要はない。

 

 

 

―今回、合成して得られた酸化物ガラスは直径が2.5ミリメートルの球体ですが、サイズはどの程度まで可能ですか。また、量産性は。

 

 

 

増野 ガス浮遊炉を利用した無容器法の場合,ガラス化しやすい組成なら最大で10ミリメートル程度までは作ってみた。レンズのような用途であると、この大きさ程度でもそのまま使える分野もあるだろう。また、スマートフォン用のカバーガラスなど比較的大きな用途では、球体ガラスを多数作って型に入れ、ガラスが軟化する程度の温度まで高めて圧力をかけて焼結すれば、利用可能な状態を形成できるとみている。

 

 量産については、そこまで考えていなかったが、カバーガラスなどを作るためのいくつか別のプロセスも試そうとしている。

 

 

 

―コスト的にはいかがですか。

 

 

 

増野 装置と原料代を別とすれば、ランニングコストは僅かな炭酸ガスレーザーの電力だけなので、安価に製造することができることが特徴だ。

 

 

 

―安価で製造可能、しかも高弾性、無色透明ですから「非常に丈夫なガラス」として、幅広い分野で応用製品化が期待できそうですね。

 

 

 

増野 薄くしても丈夫な新素材として、エレクトロニクス用基板、建築材料、カバーガラスなどへの応用が見込める。

 

なんといっても、酸化物ガラスの中で最高の弾性率を有している。局所構造解析を行ったところ、アルミニウム原子周囲の構造が、一般的なガラスとは大きく異なること、そしてその結果として、充填密度が非常に高くなり、極めて高い弾性率となっていることを突き止めた。例えば、弾性率のひとつであるヤング率は160ギガパスカル(GPa)に達したが、これは酸化物ガラスの中で最も大きな値である。典型的な酸化物ガラスの場合は80GPa程度、鋳鉄は152GPa、鋼は200GPa程度であることと比較すると、今回新たに合成したガラスの弾性率は、ガラスよりも鋼に近いことがわかった。

 

 

 

―高弾性のメカニズムは、どうして発現したのですか。

 

 

 

増野 走査型透過電子顕微鏡(STEM)でAlとTa原子の分散状態や核磁気共鳴(NMR)でAl原子核の局所環境についての解析を行った。その結果、AlとTaが原子レベルで均一に分散していること、そして周囲の酸素の数が5であるAl原子の割合が非常に多いことがわかった。通常の酸化物ガラス中に酸化アルミニウム(AlO3)を少量添加した場合は、ほぼ4配位になり、5配位は珍しい局所構造である。

 

その結果として、このガラスは全体的に隙間無く密につまっていた。また、こうしたAl原子周囲の特異な局所構造は、Taという元素によってもたらされたということを提案した。AlO3-TaO5ガラスで見られたAlやTaの特徴的な振る舞いは、従来のガラス形成則の考え方からは大きく逸脱しており、そのため今回開発した高弾性率ガラスは、本質的に新しいタイプのガラスであると考えている。ガラス科学における定説に反して、今回、酸化アルミニウムと酸化タンタルのみを組成とするだけでもガラスができるになることを示した。

 

これはガラス科学にとって新たな材料空間が発見されたといえる。加えて、Al周囲の局所構造を制御することでさらなる新材料を生み出せる道筋が見つかった。今回の成果によって、古典的ガラス形成則を超えたところに、新しい“高充填密度”ガラスの領域があることがわかった。

 

 

 

―2013年に発見したランタンーニオブ、ランタン―チタン、ランタン―タングステンなどの一連の高屈折率ガラスへの産業界の期待も大きいようですが。

 

 

 

増野 今回の成果と同様、これまでガラスにならないと考えられていたランタン酸化物(La2O3)とニオブ酸化物(Nb2O5)のみからなる組成の新しい2種類のガラスを開発した。2種類のガラスはLa2O3の含有量が多いものとNb2O5の含有量が多いものとがあり、いずれも無色透明で、かつ2.12.2という極めて高い屈折率を示した。

 

 

 

―高屈折率ガラス実用化の見通しは。

 

 

 

増野 このガラスの光学特性は極めて優れており、超高精細、高解像度を実現する光学レンズとしての応用が期待される。2013年に発表した時は、多くの光学ガラスメーカーから共同開発の声をかけていただいた。現在進行形のものがあるが、秘密保持契約があるので多くは言えないが、商品化される時期も遠くないだろう。他の商品と差別化を図った高機能、コンパクト、高付加価値分野で実用化を目指している。

 

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■新春インタビュー■

 

2015年2月5日号

 

株式会社 メタルドゥ 相談役 藤田國廣氏

 

 

 

 

 

 

 

●・・・日本の景気の立ち直りは、意外と早い      

 

「今年の景気見通しは?」と聞かれても、答えは非常に難しいと思う。しかし、こうだと言い切れる根拠があるわけではないが、一言でいえば、「そんなに悪い経済環境ではない」とみている。それと「意外と立ち上がりは早いのではないか」と考えている。

 

足元はレアメタルを含めた銅、鉄、プラスチック、原油などすべてのコモディティ価格が下がってきており、レアメタルの価格も大きな影響を受けている。マクロ的には世界経済の後退局面を迎えているばかりか、政治的にはフランスのテロ事件、ロシアへの制裁、中国経済のリセッションや原油価格の下落など、挙げたらきりがないほど、不安定要因は目白押しだ。しかし、人間誰しも50年前のことは忘れてしまっても、5年前のリーマンショックを忘れたわけではないと思うだけに、これらの政治、経済課題をその都度織り込みながらバランスしようとして行くと考える。

 

 

 

●・・・2月期決算は売上、利益ともに数十パーセント増の大幅増収益となる見通し

 

市況下落局面では在庫は「先入れ後出し」となり、一時的に負担は増すが、現状当社の業績は順調に拡大している。2月期決算見通しは売上、利益ともに数十パーセント増の増収増益となる見通し。当社の世代は変わったが次期決算も増収益を期待している。景気の波は常に繰り返しくることは避けられない。昨年来資源価格の下落が続いているが、市況が下がれば、いずれ底を打ち上昇に転じるし、上げ相場といえども必ず天井を打つ。

 

どこかに必ず「ターニングポイント」があることは変わらない。確かに、その時々の「在庫のポジション」や「売買ポジション」という経営的な部分もあるが、中期的なスパンで見れば市況が下がったほうが良いこともある。いたずらにばたばたせずに、「ピンチ」は静かに受け止め、しっかり自分たちの足元をみつめながら、適切に手を打てば逆に「チャンス」を呼び込むことができる。社内でも、こうしたことを常々言ってきている。

 

●・・・国内最大のレアメタルリサイクル事業は、「小ロット・多品種」

 

大手非鉄メーカーさんのように銅や鉄のリサイクルのような大型の設備投資を行い、長期に資本を寝かせるような長期的な事業展開は、当社はなかなかできない。国内のレアメタルリサイクル市場もそうした巨額の資本投下をするようなボリュームのスクラップが集まるものではない。

 

レアメタルに限ってみると、当社は「国内最大級」のリサイクルシェアを有している。月間3000トン前後のスクラップを扱い、現在の評価で150億円前後の業態である。

 

金属リサイクル事業は、鉄や銅やアルミのような大規模な事業とコバルトやニッケル、チタンのようなレアメタルの事業に二分されている。それだけにレアメタルはニッチで要求精度の高い仕事といえる。半面、大手さんが人、モノ、金を、技術を投じるようなリサイクル金属と異なるところであり、逆に大手さんが入り難いところでもある。

 

当社は、レアメタルのなかでもニッケル、コバルト、チタン、タンタルなどを軸にレアメタルに特化した事業展開を続けてきている。扱い品目は細目すれば数百種類に達するが、レアメタルのリサイクル産業規模は大きくない。それだけに、「小ロット・多品種」を武器に、大手企業が参入し難い領域で我々の活躍の余地があるということを念頭に企業価値の最大化を目指している。

 

 

 

●・・・経営ポリシーは、「安定供給」と「安定価格」戦略

 

スクラップとバージン品とでは、サプライチェーンが大きく異なる。スクラップは製造原価がある商品ではないが、バージン品に対しては必ず価格メリットがある。このスクラップの特質を事業に結実し、「安定供給」、「安定品質」、「安定価格」そして「多品種」を前提にした事業展開を続けており、これが当社に対する「需要家の信頼」につながっていると思っている。スクラップの顧客は主としてバージン品を使い、然る後にスクラップを使うケースが大半。こうした背景を事業に組み込み、具体的には、スクラップで供給が難しい局面ではバージンを使用するという逆の方向に事業を考えたい。当社はスクラップと共にプライマリー品も扱っている。スクラップを軸に材料の供給を絶やすことはなく、ニーズがあれば、どのような形態でも販売するということが当社の経営ポリシーだ。

 

(談)

 

 

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